2010年11月27日 (土)

中国史からの思考

人生を変える話 - Change your life with this story –


2010年も残り一ヶ月余りとなり、だんだん寒さが厳しくなってきました。「幸せの法則」にのっとり、早寝・早起きをしている自分にとっては厳しい季節となりましたが、今では「朝勉」が日課になっているの何とかそれを守っていますが、「真冬はさすがに。。起きられないかも。。」とちょと弱気な自分です。


シドニー帰りの自分には厳しい寒さのなかで、福山雅治が扮する「坂本龍馬」は一段と熱くなってきました。皆さんもご存知のとおり、今 NHK で放送されている「竜馬が行く」はもうすぐクライマックスに突入です。

山内容堂(土佐15代藩主)が竜馬の提唱する「大政奉還」の建白書を徳川慶喜(江戸幕府第15代征夷大将軍)に意見することを後藤象二郎の目前で約束した所まできました。。。


あ、そうなの…”と言うだけの感想で終わる人もいると思いますが、これはその時代ではありえない話です。誰もが、容堂候が大政奉還を徳川幕府に意見することは不可能だから、武力で倒幕するといっている時代に竜馬だけが自分の考えを信じ、また「人の考えは変えることが出来る」と信じて、日本を震撼させる一大事を起こしてしまったのです。。。


すごい!の一言でしか表現できないような行動力と信念です。もう少しこの話題に触れたいのですが、今回の本題は違うので興味のある方は、ドラマを見るか、司馬遼太郎先生の竜馬が行くを読んでください。自分も司馬先生の本は大好きで数十冊は読んでいます。


やっと本題に入るのですが、自分は歴史小説から色々なものを学ばせてもらいます。本の中にいる偉人に出会うことで、価値観や考え方ががらりと変わっている自分に気がつくことも多々あります。


今回は、中国史でも赴きのある春夏時代の大国「晋」にまつわる話を紹介しよう。「晋」には名君と呼ばれる「重耳」がいた。また、「重耳」に仕えた男達も見事というしか言いようの無い逸材ばかりであった。一説によると、先見の高い婦人が「重耳」の集団を会った時に、家臣みんなが一国の宰相(総理大臣のようなもの)に成れる逸材であると評価したようだ。


名君と呼ばれる「重耳」だが、彼が君主となったのはかなりの歳になってからである。重耳は晋の公子であったが、内乱の戦火に追われて従者と共に逃避せざるを得なかった。彼の従者には、傍から見れば変わり者が多かったが、その変わり者達が主を助け主と共に成長していくのであった。


「重耳」が君主になるまでには気が遠くなるような放浪の旅をしてきたが、その旅の一つ一つが彼らの肉体と精神を鍛え上げた。その集団が焦らずに時期を待ち、ついに「重耳」を晋の君主として擁立した。しかし、君主となった直後に反乱があり。文公(重耳)は一時、秦という隣国へ逃げることになる。


その戦いの中にいた無名の一人の若者が、後に稀代の天才兵法家と呼ばれる「士会」であった。ただし、その頃の彼は没落寸前の家で、人より武術に長けただけの存在であった。

「士会」は「重耳」が公子のころ、内乱から逃げた時に重耳のもとに行かなかった自分をとても悔やんでいた。学問に身を入れることなく主に武術に励んでいたころに、晋の正義は重耳にしかないと想い、北方の地にのがれ住んでいる重耳に臣従するつもりであったが、父にならぬと一喝された。


武術を磨いてきた士会には文官系の士家の者と重耳に随行して一緒に帰ってきた者たちとの違いがありありと感じられ、臣従しなかった自分を悔やみ続けている。

臣従したものたちは、重耳と一緒に19年もの苦難を異国で乗り越えてきてのである。晋にとどまって自分の保身のために生きてきたものと、彼らとの器量の差が目に見えるほど明らかなのは当然のことといえよう。


その後、士会は重耳の重臣の一人に目をかけられて少しずつ昇進していくが、重耳の死をきっかけに少しずつ雲行きが変わってきた。そのため一度は、秦へ亡命するこになる士会だが、その兵略の知と信義を崩さない身の置き方により周りから認められ、最後には晋の宰相にのぼりつめることになる。


士会が宰相に昇りつめるまでの躍動感のある物語は「あっぱれ!」としか言いようが無い。ここまで、壮大なスケールで描かれている歴史小説にお目にかかれる機会はそうそうにない。士会の思考を通して、国と国、もしくは武将と武将の駆け引きのを見事に描いた、宮城谷氏にはいつも関心させられる。


中国の歴史や人から学べることは沢山ある。また、対戦相手の状況や立場から、相手の動向を読む面白さは他の小説ではまず味わえないであろうと思う。宮城谷氏の小説を読み、「自分もこのような千里を見渡す目をもつ、大きな思考ができる男になるぞ!」と心に誓う、初冬の一日でした。


good

Wisdom consists of the anticipation of consequences.

- Norman Cousins -


沙中の回廊〈上〉 (文春文庫)

著者:宮城谷 昌光

沙中の回廊〈上〉 (文春文庫)


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